北海道の方言、その4、うるかす~他 [道民のオキテ]
道民のオキテ(法則)の方言編の4回目です。(#^^#)
【うるかす】
男のパン教室で先生が、最近の人は「うるかす」を知らないと話してましたが、「うるかす」って方言です。
「うるかす」は、「水にひたす(水の中に入れて水分を吸わせる)」、「ふやかす」という意味で、男のパン教室でも使い終わったボールに生地の残りが付いてて直ぐに洗い落ちない場合がありますが、そういう時は「ボールを、うるかしておく」と使います。食べ終わった茶碗を洗う前に水にひたしておいてもらう事を、「うるかしといてー」などと使いますが・・・
「うるかす」じゃないとしっくりこないのが「米をうるかす」で使う時ですかね。これ標準語だと「米をひたす」なのかな?何かしっくりこないのと思うのは、道民だけなんですかね。
【こわい】
坂道なんかを歩いていると出るのが「ああ、こわい」です。坂にオバケが出て「怖い」って言ってる分けじゃありません。「こわい」=「疲れた」事を表しています。ちなみにオバケが出そうな場所で使う「怖い」も「こわい」です。
「こわいから休みます」(疲れ)、「あのおじさんこわい」(怖い)、道民はその時の状況や前後の文脈から瞬時に、どちらの「こわい」かを判断するのです。本当に「怖い」時には、「おっかない」と使いますかね。
【おやき】
「大判焼き」や「今川焼き」を「おやき」と呼びます。本州じゃ「おやき」といえば中の具材は、高菜や茄子じゃないかと思いますが、北海道で「おやき」といえば中の具材は、あんこやクリームです。
店頭にも大きなのぼりで「おやき」と出てますが、この店の中身は、あんことクリームだけです。
じゃあ長野県発祥の中身が高菜や茄子、野沢菜などの「おやき」を何て言うかって・・・そりゃ「おやき」でしょ!私も高菜とか大好きでお取り寄せした事もあります。「こわい」同様にTPOで判断すれば良い事ですから悩む必要はないのです。(#^^#)
【つっぺ】
鼻血が出たらティッシュを使っては鼻に「つっぺ」しますよね。標準語なら「ティッシュを鼻の穴をふさぐ」ですか?
「つっぺ」は、鼻血だけじゃなく穴をふさぐ「栓」をするですから、この洗面所の穴を「つっぺ」かるとも使います。
また、出入りを防ぐために用いるものを「つっぺ」というので。「突っ張り棒」の事も表すので、「この棒で扉を開かないようにつっぺする」って感じでも使えます。
【ぼっこ】
比較的小さな(木の)棒。目安としては、手に持てるサイズ位の棒の事を「ぼっこ」と呼びます。ですから長過ぎても太すぎても「ぼっこ」とは使わないので、「その辺に、ぼっこ無いかい?」と言われたならサイズは暗黙に理解できますよね。
ところで撮影用に「ぼっこ」探したのですが、都合よく「ぼっこ」など見つかりませんでした。ですから上記写真は偽装(加工)写真なのです。
これ「ぼっこ」じゃなく庭ほうきを持って、写真を加工したのですが、違和感無いでしょ。(#^^#)
【ぼっこてぶくろ(手袋)】(写真は孫のMちゃんです)
先程の「ぼっこ」からイメージ出来ないと思いますが、「ぼっこてぶくろ」は、人差し指・中指・薬指・小指がひとまとまりになっている防寒用手袋の事です。どうも語源は棒の「ぼっこ」とは異なるようです。
これ標準語で何というのか調べてみると、親指だけ単独で、あとの指は一緒に入れる手袋をミトンというようです。知らなかったのはオジサンの私だけ?
この「ぼっこてぶくろ」ですが、小さい子供の手袋として主流ですが、冬のアウトドア用としてスノーシューでは指先が冷えにくいので人気です。中には小型の使い捨てカイロを装着できるのもあり、優れものの形状なのです。