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さっぽろ市民寄席、9月の平成開進亭(十周年記念祭・正蔵・米團 [落語]

一昨日(9月8日)は、9月のさっぽろ市民寄席、平成開進亭(十周年記念祭・正蔵・米團治三人会)に、奥さんと行って来ました。(#^^#)

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会場:エルプラザ内3Fホール(札幌市北区北8条西3丁目)、日時:9月8日(木)、開場18:30、開演18:50、入場料:一般 2,000円

出演:桂枝光, 林家正蔵, 桂米團治

先程ブログを確認すると、前回出掛けた平成開進亭は5月だったので、6、7、8月と3ケ月日程が合わずに行けてませんでした。気が付くと夏は過ぎてしまい来月は10月ですから秋の恒例となった「大札幌落語会」の季節になってしまいましたね。そんな「大札幌落語会」の日程は後述するとして・・・

一昨日は午後から江別での予定が入ってたので、平成開進亭を聞く為に札幌へ夕方から出掛けたのでした。奥さんも午後は江別で予定が入ってたので「面倒だから行かない」と言うと思ったら予想外に行くとの事です。

そんな奥さんが行くと言ったのは、私が「夕食は札幌駅パセオの和幸でトンカツを食べて行こうかなぁ」とつぶやきを聞いたからに間違いありません。

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入口のショーウインドーで何にするかと少し迷い・・・注文はロース&ヒレカツに決めたのですが、おススメは「紅葉」ですとの言葉で予定を変更して「紅葉」を注文してしまいましたが、ちょっと想像よりボリューム無く、気分はトンカツモードだったので不完全燃焼で夕食を終えてしまいました。やはり第一印象が間違い無く変更すると失敗の確率が上がる気がします。(;´д`)トホホ

そうそう電車で気になる事があったのです。途中から若者が隣に座ったのですが、参考書らしきものを読んでます。チラッと見えたのが「先日付小切手」の表題・・・簿記の試験勉強なんだねと想像しながら・・・少しして次にチラッと見えたのが「来客時の言葉遣い」の表題・・・えっ!「言葉遣い」が試験に出るの?そんなバカな・・・どういう組み合わせなの?こうなると私の性格としては気になるのですが、残念ながら若者は途中の駅で下車してしまいました。気になったモヤモヤは今でもクリアになってません。トンカツとダブルストレスなのです・・・w( ̄o ̄)w オオー!

そんな事を思い出しながら会場に到着。既に開場時間を過ぎているので、当日券を購入して会場に入ります。枝光師匠いわく「正蔵師匠と米團治師匠の人気のおかげ」との事ですが、会場は8割程埋まる大入りでした。いつもの定位置は既に空いて無く最後尾ひとつ前の中央付近に座る事にします。

開演時間です。トン♪トン♪トン♪トントコ♪トントコ♪ピーヒャラ♪

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◆◆本日の演目◆◆

桂枝光『大安売り(おおやすうり)』

桂米團治『天狗裁き(てんぐさばき)』

桂枝光『蛸芝居(たこしばい)』

中入り

林家正蔵『鼓ヶ滝(つづみがたき)』

桂枝光『算段の平兵衛(さんだんのへいべえ)』

2015年の平成開進亭は十周年記念公演!のラストを飾るのが、超豪華、東西二世対決!東からは九代目正蔵師匠、西からは米團治師匠と落語界の二世であるサラブレット、対する枝光師匠は道産子。あちらが乗ってる車が外車なら枝光師匠は火の車。親が一流の落語家なら、枝光師匠の親はサラリーマン、普通のサラリーマン。そんな同期比較で会場は盛り上がります。(^^♪

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◆◆開進亭つれづれ特版より抜粋◆◆
 
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来月に迫った「大札幌落語会」を前に、今月の開進亭は東西二世対決という超豪華版!まずは上方四天王の一人で今年3月に惜しくも亡くなられた桂米朝師匠のご子息である米團治師匠。育ちの良さを感じさせるおっとりした人柄と並外れた「天然っぷり」が魅力です。

対するは、昭和の爆笑王・林家三平師匠のご子息である九代目正蔵師匠。若い頃は「こぶ平」の名前で人気を博し、テレビのドラマやバラエティなどにも多数出演。2005年に林家一門の名跡である「正蔵」を襲名し、昨年から落語協会副会長に就任。近年は古典にも力を入れている。

そんな枝光師匠、米團治師匠、正蔵師匠は年齢こそ枝光師匠が上で三人異なりますが、入門時期(1978年)がほぼ同じという事で同期会でもあります。
 
ちょっと気になったのが正蔵師匠の話しぶり、2年間だったと思うのですが、前回に比べると声がかすれて、支障として味が出たというより元気が感じないなぁーと、奥さんも疲れてるのかと同じように感じたそうです。 

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◆◆演目のあらすじ◆◆

枝光師匠の演目は三話とも聞いた記憶が・・・ブログを確認すると、枝光師匠の演目「大安売り」(三遊亭歌武蔵師匠、2012年07月)、「蛸芝居」(枝光師匠、2013年11月)、「算段の平兵衛」(枝光師匠、2014年07月)で聞いてます。ということで「あらすじ」は省略です。

[次項有]桂米團治『天狗裁き(てんぐさばき)』

ニヤニヤ笑い顔でうたた寝をしている亭主の顔を見ていた女房は、ちょっと嫉妬心で何の夢を見ているのかと思って、亭主を起こして「どんな夢を見てたの?」と尋ねる。しかし、亭主は「夢なんか見ていない」、女房は「そんな事無いでしょう」、「見て無いもんは見て無い」、「私がやきもちやきでも夢で怒らないから教えて」、「見てないものは言えない」、「何で教えてくれないんだ」と大喧嘩になる。

「オイオイいい加減にしろよ」と長屋の隣家の男が仲裁に入って来た。事情を聞くと夢の話との事だからバカバカしいと泣くおかみさんを隣の男の家に行かせて亭主をいさめた。そして男は「で、どんな夢を見たんだい。大丈夫だ俺は口が堅いから」、今度は隣家の男と「夢なんか見てない」、「俺にも教えないのか」と大喧嘩が始まる。

そこに家主が仲裁に入った。今までのいきさつを家主に聞かせると、バカバカしいと隣家の男を家に帰した。「あいつは口の軽いので有名だ。明日になれば町内中に知れ渡ってしまう。そこいくと、私は大乗だから」と今度は家主と「夢なんか見てない」、「家主にも教えないのか、教えないなら長屋から出て行け」、「出て行かないなら奉行所に訴える」と大事になった。

奉行所でもバカバカしい訴えだと奉行は家主をいさめて帰らせると、その夢の話を奉行にだけに話してみろと詰め寄る。見てないものは話せないと断ると拷問にかけてもと、奉行所の庭の松の木にぐるぐる巻きに縛られてしまった。

「このままこんな情けない事で死んでしまうのか」と思った時に一陣の風が吹き、天高く舞い上がり、高尾の山中に連れてこられてしまった。その主は赤ら顔で鼻が高い天狗であった。天狗は世にも不思議な話を聞いたと言う「始め女房が聞きたがり、隣家の男が聞きたがり、家主が聞きたがり、奉行が拷問にかけても聞きたがった夢の話があるという」、「私は天狗だ、そんな夢の話を聞いたところで何になる。たかが夢の話。しかし、話したいなら聞いても良い。さあ話せ」、「見てない夢は話せません、どうか勘弁してくださいい」

天狗が話せないなら八つ裂きにしてやると、胸ぐらを捕まえ脅し始めた。「痛い!痛い!助けてください!勘弁してください」とその時、女房に起こされる「ちょっと、あんた、えらいうなされて、どんな夢見てた?」


[次項有][次項有]林家正蔵『鼓ヶ滝(つづみがたき)』

鼓(つづみ)は、砂時計型とでもいう胴の両面に革を張った伝統的な楽器・・・イメージ出来ましたか?

歌の名所である、摂津の鼓ヶ滝(つづみがたき)に来た西行。良い歌を作りたいと悩んでいると、通りかかった木こりに何をしていると聞かれれ「是非とも良い歌が出来たら聞かせてくれ」と別れる。その後、苦心して「伝え聞く鼓ヶ滝に来て見れば沢辺に咲きしたんぽぽの花」と歌が出来て満足したが、気が付くとあたりが暗くなってしまった。道に迷って近くの民家に宿を借りる。

そこに住んでいた爺さん、婆さん、孫娘の3人に、さきほど作った歌を聞かせると、良い歌だが手直しするともっと良い歌になるのにといわれ、ちょっと面白くないが手直しを聞くことに・・・爺さんに「伝え聞く→音に聞く」、婆さんに「鼓ヶ滝に来て見れば→鼓ヶ滝をうち見れば」、そして孫娘までにも「沢辺に咲きし→川辺に咲きし」と自作の歌を手直しされる。

「音に聞く鼓ヶ滝をうち見れば川辺に咲きしたんぽぽの花・・・何と良い歌に生まれ変わった。しかし、これでは私の歌で残ったのは・・・たんぽぽの花だけだ」。素人に手直しされたとはいえ、元の歌より良くなっているのは認めざるを得ず、西行は自分の修行の足りなさを実感して礼を言うと・・・

ふと気づくと目の間には木こりが、西行は滝のほとりで夢を見ていたのだった。木こりの話では、夢に現れた3人は和歌三神の化身で、慢心した西行を戒めるために現れたのだった。「そうと知らずに失礼な言葉を使ったが、罰は当たらないだとうか?」、「大丈夫、ここは鼓ヶ滝だからつづみにバチは使わない」

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◆大札幌落語界2015 平成開進亭のさっぽろ市民寄席の予定◆

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会場:エルプラザ内3Fホール(札幌市北区北8条西3丁目)、開場18:30、開演18:50、入場料:前売 2,500円(当日 3,000円)

2015年10月1日(木) 【其の一 さん喬たっぷりの会】今年も始まります大札幌落語会!今年は東西の大物が勢揃い!!まずは江戸落語界の重鎮・柳家さん喬師匠。

2015年10月21日(水) 【其の二 文枝・枝光兄弟会】6代桂文枝師匠が満を持しての来演。枝光師匠との熱い兄弟競演。・・・この兄弟競演の実現を楽しみにしてたのに私はスケジュールが合わなく見に行けない。

2015年11月10日(火) 【其の三 権太楼・一之輔三人会】柳家権太楼・春風亭一之輔両師匠が共演。

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◆桂米團治さんについて◆

桂米團治(かつら よねだんじ)。1958年12月20日生まれ。大阪府大阪市出身。出囃子は羯鼓。

実父は落語家で人間国宝の3代目桂米朝(2015年3月死去)。
1978年、父米朝に入門。3代目桂小米朝を名乗る。
2008年、5代目・桂米團治を襲名。
2015年2月、フランスで開催された「日仏芸術文化交流公演」でフランス語で落語を披露。

◆林家正蔵さんについて◆

林家正蔵(はやしや しょうぞう)。1962年12月1日生まれ。東京都台東区出身。出囃子はあやめ浴衣。

落語家でありタレント。
1978年、林家三平に弟子入り。林家こぶ平となる。
1988年、古今亭志ん朝以来の最年少で真打に昇進。
2005年、九代目・林家正蔵を襲名。
2014年06月、落語協会副会長に就任。

◆桂枝光さんについて◆

2代目 桂枝光(かつら しこう)。1948年年02月23日生まれ。 大阪府大阪市出身。出囃子は夫婦万歳。紋は結び柏。よしもとクリエイティブ・エージェンシー札幌事務所所属。上方落語協会会員。

1978年10月、桂文枝の11番弟子として入門。高座名は桂小つぶ。
1991年、札幌に移住。
1996年08月、2代目桂枝光を襲名。師匠の死後は、再び故郷である大阪に拠点を移したが、現在、札幌市豊平区平岸に住む。
2005年、札幌で寄席ブームを復活させようとさっぽろ市民寄席として「平成開進亭」を立ち上げ活動している。

◆平成開進亭について◆

平成開進亭(へいせいかいしんてい)は、桂枝光さんが席亭を勤め、立ち上げた札幌市の「さっぽろ市民寄席」です。

寄席ですが、実際には小屋を持たず、札幌市内のホール等で定期的に開催されています。明治時代に札幌にも寄席があり、「席亭山下」、「開進亭」、「松進亭」、「札幌亭」、「金沢亭」、「丸市亭」、「南亭」などで、いずれも現存してません。

その中の「開進亭」を改め「平成開進亭」として平成17年5月から毎月活動している。


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