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大札幌落語会「其の二 好太郎・方正・枝光三人会」 [落語]

今年も桂枝光師匠がプロデュースする札幌最大?の落語イベントであります3回目の大札幌落語会2014がスタートしました。昨年はブログを確認してみると、大札幌落語会「其の二、ゲスト:春風亭昇太・三遊亭萬橘」と、「其の三、ゲスト:柳家権太楼・柳家ほたる」に出掛けてました。

今年の大札幌落語会の日程は・・・

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其の一「方正・枝光二人会」
日時:10月5日(日)12:30~ 会場:シアターZOO、ゲスト:月亭方正 

其の二「好太郎・方正・枝光三人会」
日時 10月5日(日)15:00~ 会場:シアターZOO、ゲスト:月亭方正、三遊亭好太郎

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其の三「雀々・枝光二人会」
日時:10月12日(日)18:30~ 会場:男女共同参画センターエルプラザ3Fホール、ゲスト:桂雀々

其の四「権太楼・枝光二人会」
日時:10月23日(木)18:30~ 会場:男女共同参画センターエルプラザ3Fホール、ゲスト:柳家権太楼

其の五「さん喬・喬太郎親子会たっぷりの巻」
日時:11月8日(土)18:15~ 会場:かでるホール、ゲスト:柳家さん喬、柳家喬太郎

今回も東西の大物ゲストが勢揃いですね。(^^♪

という事で、10月5日の大札幌落語会「其の二 好太郎・方正・枝光三人会」に奥さんと出かけてきたので、その様子を書きたいと思います。出来ればもう一つは行きたいのですが、どうも日程を調整しているのですが、現時点では微妙な状況です。

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会場:シアターZOO(札幌市中央区南11条西1丁目3-17)、日時:10月5日(日)、開場14:45、開演15:00、入場料:前売 2,000円、当日 2,500円

出演:桂枝光、月亭方正、三遊亭好太郎

其の一はテレビタレントから落語家に転身した月亭方正さんとの二人会。其の二は三遊亭好楽門下の三遊亭好太郎師匠を加えての三人会となります。2高座連続ってのも検討したのですが、体力的な事を考慮した結果、其の二を選択させて頂きました。

会場となるシアターZOOって私は行った事が無いのですが、奥さんが他のイベントで行った事があるので場所は分かるというので付いて行きます。

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地下鉄の中島公園駅で下車して、奥さんの頼りになる(笑)道案内で、無時に到着したのですが・・・

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確かに入口にチラシが張られているのですが、何か初めてだと通り過ぎてしまいそうな場所ですね。

住所から地下とは知ってましたが、どこかのビルに一旦入って地下に降りると思ったら・・・

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道路からいきなり階段で地下に降りるんですね。(^┰^;)ゞ

とりあえず開場時間に合わせて到着したつもりですが、先の其の一「方正・枝光二人会」が伸びてるって事で、開場が少し遅れました。

前の回が遅れてるって事はです。狭い通路を終わった観客が出てくる分けで、必然的に何人入ったんだろうと、一人二人・・・と出てくる人を数えてしまうのですが、えっ!60人位と思います。奥さんが、ここって確かめちゃくちゃ狭かったと話してましたが、60人って、それにしても少なすぎませんか?

ちなみに私たちが到着した時は開場時間近くといいましたが、周りを数えて7人(私たち含めて)なんで、60人って数字もある意味で、そんなに驚きはしなかったのですがね・・・

前の観客が出終わると、直ぐに其の二「好太郎・方正・枝光三人会」の開場なんですが、入口で靴を入れるビニール袋を渡され靴を脱いで入ります。もしかして、畳に座るのか?なんて思ったら、一応は段になって座布団が敷いてるので、椅子のように座る事出来ますが、板の上に薄い座布団って感じなので、お尻が時間の経過と共に痛くなります。・"(>0<)"・

まあ、狭い会場ってのも、観客と演者の距離が近くて、それも悪くは無いのですが、どうしても興行としての収支を計算してしまい心配になります。ビッチリ座ると80人程度は座れそうですが、其の二の方は35人位か?ちょっと空席が目立って申し訳ないです。(;´д`)トホホ


開演時間です。トン♪トン♪トン♪トントコ♪トントコ♪ピーヒャラ♪

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◆◆本日の演目◆◆

桂枝光『十徳(じゅっとく)』

三遊亭好太郎『しの字嫌い(しのじきらい)』

月亭方正『井戸の茶碗(いどのちゃわん)』

中入り

桂枝光『猫の忠信(ねこのただのぶ)』

三遊亭好太郎『親子酒(おやこざけ)』


落語家の月亭方正として落語を聞くのは2回目ですが、奥さんも一緒だったのは間違いないのですが、ブログに書いて無かったようで・・・前回っていつだったか?イマイチ思い出せないのですが、前回の印象と比べると各段に上手になり聞きやすい話し方だと、奥さんと感心しました。

ご存知の方も多いと思いますが、枝光師匠のマクラで話した日本昔話し(ダジャレ)を・・・

昔むかし、あるところに爺さんと婆さんが住んでおりました。婆さんが川で洗濯していると大きな芋が流れてきました。
家に持ち帰って、さっそく食べると、大きなオナラをぶっこいて、オナラは山にいる爺さんのところまで届きました。
爺さんは、芝を刈らずに、草(臭)かった!


昔むかし、大きな白い鳥が家の前に怪我をして倒れていたので助けました。
白い鳥は何かお礼をしたいと、奥の部屋に入ります。「絶対に部屋をのぞかないでくださいね」
しばらくカタコト音がしていましたが静かになります。どうしたのかと部屋に入ると、部屋の中の物は全て無くなり白い鳥もいなくなってました。
あの白い鳥は、ツルじゃなくてサギでした! 

◆◆演目のあらすじ◆◆

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[るんるん]桂枝光『十徳(じゅっとく)』

通りかかった隠居が着ている着物が何だか解らなかったので隠居に聞いてみた。隠居は「これを十徳という。そのいわれは、立てば衣のごとく、座れば羽織のごとく、ごとくごとくで十徳だ」と教えられる。

さっそく十徳をみんなの前で知識をひけらかしたく「あれは十徳だと胸を張った。で、そのいわれを聞いてくれ」、「やだよ。」、「頼むから聞いてくれ」という訳で話し出す。

「これ何に見える」。「羽織に似ている」、「立てば衣に似ている、座れば羽織に似ている、にてるにてるで、四徳だ。あれ?違うよ」、「・・・もう一度だ、これ何に見える」。「羽織みたい」、「立てば衣みたい、座れば羽織みたい、みたいみたいで、六徳だ。違うよ」、「・・・もう一度だ、これ何に見える」。「衣のようだ」、「立てば衣のようだ、座れば羽織のようだ、ようだようだで、八徳だ。あれれ足りないよ」

「お前の言っている事はもう、みんな分かっているからもうよせよ」、「そんな事をいわないでよ」、「立ち上がると衣に一致、座ると羽織に一致だ。いっちいっちで・・・これは?」、「ほら、にっちもさっちも、行かなくなった」

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[るんるん]三遊亭好太郎『しの字嫌い(しのじきらい)』

丁稚の定吉は働き者だが、いちいち屁理屈をこねて主人に逆らう。「火を煙草盆に入れろ」といえば「火をそのまま煙草盆に入れたら焦げちまう」、それをいうなら「煙草盆の中の火入れの中の灰の上へ火を入れろ」といってくれなきゃと屁理屈をこねる。

そこで主人は定吉をこらしめてやろうと、「しのつく言葉は縁起が悪いから、しの字を言うのを一切禁止にする。もしお前がいったら給金をやらない」と、申し渡す。何とか定吉に「し」といわせようと必死。不意に「水は汲んだか」と声を掛ければ、いつものくせで「水は汲んでしまいました」と、いうに違いないと思ったが、定吉は引っかからずに「水は汲んで・・・終わった」と逃げられる。

そうだ銭箱の銭を数えさせてやろう。四百四十四文の銭を並べて勘定させれば、いわないわけにはいかないと企むのだが・・・

四百四十四のところにくると、「・・・三貫一貫三百一百二十二十文だ」、「そんな勘定があるか」、「うーん、よ貫よ百よ十」、思わず主人は「この野郎、しぶとい」

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[るんるん]月亭方正『井戸の茶碗(いどのちゃわん)』

屑屋で正直者(清兵衛)が「屑ぃ、お払い」と流し歩いていると、貧乏長屋にいる貧乏浪人の千代田卜斎(ぼくさい)から声をかけられる。聞くと「長雨で仕事もなく娘に苦労をかけているので、仏像を引き取って欲しい」と、結局、二百文で引き取りそれ以上で売れたら儲けは折半する事にした。

仏像を籠に入れ、街を流し歩いていると、白金の細川家の屋敷で呼び止められ、仏像が気に入ったと、細川家の家来・高木佐久左衛門が三百文で買い上げてくれた。

仏事が汚かったので、高木がぬるま湯で洗っていると、底に張ってあった紙がはがれ、中から五十両の金が出てきた。「仏像は買ったが五十両は買った覚えはない。自分の物ではないので、売主に返してやれ」と、清兵衛に渡すが、卜斎は、「売った仏像から何が出ようとも自分の物ではない」と受け取らない。清兵衛は高木と卜斎の間を行ったりきたりするが困って、長屋の隠居に相談すると、「高木に二十両、卜斎に二十両、清兵衛に十両」の案を出してもらう。高木は納得するが、卜斎は納得しないので、いらない茶碗を引き取るということで二十両を渡せた。

そんな古く茶渋で汚れた茶碗を受け取った高木であるが、その経緯(美談)を聞きつけた細川の殿様の耳に入り、「茶碗が見たい」と言う。高木が茶碗を綺麗に洗って木箱に入れて殿様に見せると、これが何と名器「井戸の茶碗」だと判り、殿様が三百両で買い上げる。

高木は卜斎の事だから三百両受け取らないと考えて、半分の百五十両を卜斎の元に届けるように清兵衛に命ずる。当然だが卜斎は素直に百五十両を受け取らないし、他に何か代わりの物を受け取って、また大金になっても困る。そこで清兵衛は「独身の高木殿は正直なお方の様だから娘を嫁に差し上げては」と提案すると卜斎も快諾してくれる。

早速、清兵衛は高木のもとに向かい、娘の事を伝えて「綺麗で若くて良い娘だからおもらいになりなさい」、高木も嫁にもらうことを決める。「高木様の手で磨いてごらんなさい、きっと美人になりますよ」、すると高木「いやぁ、もう磨くのはよそう。また小判が出るといけない」


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[るんるん]桂枝光『猫の忠信(ねこのただのぶ)』

この話は最初に枝光師匠が「化け猫が化けている事を頭の隅に入れて聞くと分かりやすい」と前置きがありました。

美人の清元の師匠(浄瑠璃)に、下心見え見えで弟子入りしている次郎吉と六兵衛の二人。六兵衛が「今度のおさらいは、千本桜の掛け合いに決まった」と知らせに来るが、次郎吉はその役が気に入らない。なんで常吉が大役で俺が小間使いの役だと怒り出す。

そこで次郎吉は六兵衛に「師匠と常吉がいちゃついているのを知ってるのか」とけしかけると、六兵衛は急いで師匠のところに確かめに行き、のぞいてみると、常吉は師匠と酒を飲みいちゃついている。

悔しいから、常吉のかみさんに告げ口して、夫婦げんかをあおってやろうと、常吉の家に向かい、事の成り行きを聞かせてやる。最初は怒ってたかみさんだが「いつの話だい」と聞くので「今の事だい」と教えると、「そんな馬鹿な話があるかい、旦那なら奥で昼寝している」と奥から常吉が何だかうるさくて寝られないと起きてくる。

いきさつを聞いた常吉は「何をありもしない馬鹿な嘘話をいってるだ」と怒り出す。嘘じゃないといっても無理な話だから、六兵衛はかみさんを連れて師匠のところへ行って、のぞいて見ると、やっぱり師匠と常吉がいちゃついている。

常吉のところに戻り、やはり師匠と常吉がいちゃついていた事を伝えると、どうもこの頃周りの奴らの様子がおかしいと思ってたのは、それが原因かと、常吉は六兵衛を連れて師匠のところへ向かう。

常吉は六兵衛に、偽物の正体を暴けと命ずる。渋々、六兵衛はいわれたとおりに、中に入り酒を飲み「ご返盃にと」相手が手を出したところを押さえつけると、偽物の常吉は猫の姿に戻った。そこへ常吉も入って来て、化け猫にお前の正体は何だと詰め寄る。

「私の親は、あれに掛かりしあの三味線、あの三味線の子でございます。師匠の三味線の革にされた親を慕って・・・」正体を現した猫がかしこまる。

それを見た六兵衛は「兄貴、今度のおさらいは千本桜の掛け合いだろう。兄貴が弁慶橋に住む吉野屋の常さんで吉常(義経)。師匠が延静だから静御前で決まりだ」、師匠が「あたしみたいなお多福に、静が似合うものかね」というと、側で猫が「にゃあう」

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[るんるん]三遊亭好太郎『親子酒(おやこざけ)』

酒好きな親父と息子の親子が居た。親父も息子も酒癖が悪く失敗しているので、親子そろって酒を止める事になった、ある日の夜の事である。

息子が出掛けて留守だった事もあり、親父は女房に「どうも眠れないから寝酒に一杯だけと」と頼みこむ。初めは渋ってた女房も「一杯だけだよ」と渋々酒を湯呑に注ぐと・・・

そんな親父だから一杯で済むはずもなく、一杯が二杯、二杯が三杯としたたかに酔い、気分も良くなっているところへ、息子が帰ってくる。慌てて酒を片付けるが、帰ってきた息子もしたたかに酔って帰って来た。

「なんで酔っているんだ」と問うと、出入り先の旦那に商売成立の祝いだと酒を勧められ、断ったが、「じゃあ商売の話も無しだ」といわれたので、酒の付き合いをしてきたんだという。

親父は怒り「バカ者!なぜ、そんなに酒を飲みたがる。こいつの顔はさっきからいくつにも見えて駄目だ。こんな化け物みたいなやつに身代は渡せない」、すると息子は「俺だって、こんなぐるぐる回る家は要りません」

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◆月亭方正さんについて◆

月亭方正(つきてい ほうせい)1968年2月15日生まれ。兵庫県西宮市出身。本名・旧芸名:山崎邦正(やまさき ほうせい)。

2009年12月、上方落語協会加入。

2013年元旦より、全ての活動を「月亭方正」として活動することを発表。

◆三遊亭好太郎さんについて◆

三遊亭好太郎(さんゆうてい こうたろう)1961年10月24日生まれ。熊本県出身。

1985年11月、三遊亭好楽に入門。高座名は好太郎。

1989年03月、二ツ目昇進。

1992年10月、真打昇進。

◆桂枝光さんについて◆

2代目 桂枝光(かつら しこう)。1948年年02月23日生まれ。 大阪府大阪市出身。出囃子は夫婦万歳。紋は結び柏。
 
よしもとクリエイティブ・エージェンシー札幌事務所所属。上方落語協会会員。

1978年10月、桂文枝の11番弟子として入門。高座名は桂小つぶ。

結婚、子供2人に恵まれたが、その子供が後に罹った喘息を改善させるために北海道へ移住した。

1996年8月、2代目桂枝光を襲名。師匠の死後は、再び故郷である大阪に拠点を移した。現在、札幌市豊平区平岸に住む。

2005年、札幌で寄席ブームを復活させようとさっぽろ市民寄席として「平成開進亭」を立ち上げ活動している。

 


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